福島発電株式会社は、昨年の4月、県北浄化センター内にメガソーラー発電所を建設し、運転を開始しました。
そこで、地域の伝統文化を子どもたちに継承したいという思いから、今年度のCSR活動として、県北地方の小学校を対象に「ふくしまの養蚕体験セット」を配付することとなりました。
安斎農園の安斎さんご夫婦
養蚕体験セットの制作は、蚕種農家の冨田蚕種製造所様(伊達市)、稚蚕飼育所の松本農産様(二本松市)、養蚕農家の安斎農園様(二本松市)、絹織物の講習等を行っている染織工房おりをり様(福島市)にご協力いただきました。
小学校にお届けしたのは5令目(孵化から約3週間後)の蚕です。一見ギョッとしますが、一生懸命桑の葉を食べている姿を見ると、段々愛おしく思えてきます。
最近は人工飼料も流通していますが、「質の良い繭をつくるには、自然のものでなければダメ。」という安斎さんのこだわりから、体験セットには新鮮な桑の葉が3日分入っています。
届いた次の日から約3日間桑の葉を与え続けると、4日目には桑の葉を食べなくなり、糸を吐き出します。
その後、“まぶし”という格子状の仕切りに1頭ずつ蚕を移し、約1週間で繭が完成する予定です。
福島市野田小学校
今回は、県北地方で希望のあった14校の小学校へお届けしました。飼育箱を開けると「キャー!」という声があがりましたが、みなさん興味津々な様子でした。
これから約2週間の飼育を通して、蚕の生態や、織物ができるまでのこと、そして地域の誇りある伝統文化について学んでいただけたら嬉しいです。